車の維持費を徹底比較!(軽自動車、普通車、レンタカー)

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近年、若者の車離れが話題になる中で、マイカーを持つべきか悩んでいる方が多くいると思います。今回はそんな方々に向けて、車の維持費について徹底調査しましたので記事を書きたいと思います。マイカーを検討している方や、現在マイカーを所有していて今後も引き続きマイカーを所有し続けるかどうか悩んでいる方は是非参考にしてみてください。

目次

1.車の維持費が大きく影響!?都市圏、若年層で進む“車離れ”

2.車の維持にかかる費用について

3.軽自動車、普通車の年間の維持費を比較してみよう

4.マイカーとレンタカーの維持費を比較してみよう

5.まとめ

1.車の維持費が大きく影響!?都市圏、若年層で進む“車離れ”

20年くらい前まではマイカーを保有するのは当たり前でしたが、今は都市部を中心にマイカーを持たない人が増えています。交通が不便な地方や郊外では、自動車は通勤や買い物などに使われ、生活必需品になっていますが、交通網が整備された都市部では、マイカーがなくてもほとんど困りません。趣味やステータスのため、あるいは「あれば便利」という程度のお金に余裕のある人達の持ち物になっています。実際に下図の都道府県別の自家用自動車保有台数を見てみると、都市部になればなるほど世帯数は増えるはずなのに、保有台数は少なく、東京や大阪、神奈川等の大都市圏では1世帯1台も所持していないというのが現状で、とくに東京都では半数以上の世帯がマイカーを持っていません。

図1:都道府県別自家用自動車保有台数(100世帯あたりの保有台数)

都道府県別自家用自動車保有台数(100世帯あたりの保有台数)

引用:都道府県別自家用車の100世帯当たり保有台数(2014年3月末現在)一般社団法人 日本自動車工業会

また、年齢別で見ると特に20代が、下図の通り自動車に興味や関心を持たなくなってきており、マイカーを持つ人は年々減ってきています。その理由の一つとして挙げられるのが、マイカーの維持費の高さです。マイカーを20代から生涯保有すれば、維持費などを含めるとマイホームに匹敵するほどの大きな支出になります。別記事「確実に貯まる!20代の貯金を成功に導く9つの手順【決定版】」で書いた通り、今の20代はお金にとてもシビアにならざるを得ません。というのも給料は下がり続け、お金が貯まりづらい時代を生き、将来年金がちゃんともらえるかも分からないというお金の不安を多く抱える世代だからです。これから車の維持費についてご紹介していきますが、あまり意識していなかった人には驚きの金額が出てくるかもしれませんが、これを機に車にはどのくらいの維持費がかかっているのかをしっかりと理解して、今後のお金の使い道を検討されることをおすすめします。

図2:年齢別の「自動車に興味や関心がある」比率の時系列変化

年齢別の「自動車に興味や関心がある」比率の時系列変化

参考:d-camp (2001年度、2011年度)電通調べ

2.車の維持にかかる費用について

車の維持費とひとくくりで言っても、かかるタイミングが三つに分かれます。一つ目は「新車購入時にかかる費用」、二つ目が「毎年かかる費用」、そして三つ目が「車検時にかかる費用」です。

「新車購入時にかかる費用」には下記のようなものがあります。車両本体代に加えて、初期費用として自動車重量税や自賠責保険料、自動車税、登録料などの納車費用、自動車リサイクル料金などの諸費用が本体価格の10〜20%かかります。

<新車購入時にかかる費用>

  • 車両本体代
  • リサイクル料金
  • 新規登録費用
  • 自動車所得税
  • 自動車税
  • 自動車重量税
  • 自賠責保険料
  • 任意保険料
  • その他販売諸費用

「毎年かかるもの」、そして「車検時にかかるもの」は下記のようになります。毎年、自動車税や任意保険がかかり、自宅に駐車場がない場合は駐車場代も必要になります。さらにガソリン代や長距離ドライブでは高速料金もかかってきます。車検(初回3年、以後2年ごと)の際には、整備費のほかに自動車重量税や自賠責保険料をまとめて支払う必要があります。

<毎年かかる費用>

  • 自動車税
  • 任意保険料
  • 修理・消耗品代
  • ガソリン代(高速代)
  • 駐車場代

<車検時にかかる費用>

  • 継続登録費用
  • 自動車重量税(3年分)
  • 自賠責保険料(37ヶ月分)
  • 整備・検査料

3.軽自動車、普通車の年間の維持費を比較してみよう

下図に軽自動車と普通車のそれぞれの年間の車の維持費のおおよその目安をまとめてみました。各々の費用がかかるタイミングと軽自動車の場合、普通自動車の場合、さらには100%免税車の場合の金額感をまとめています。

軽自動車と普通車を比較すると、下図の通り、新車購入時は約50万円程の差ですが、購入後の維持費についても年間10万円程の差がでてきます。もしマイカーを安いコストで所有したいのであれば軽自動車を選択するというのが賢明でしょう。ただし、別記事「お金持ちの超高級車を徹底調査!車選びの基準も大解剖」で書いた通り、軽自動車に比べ、普通車、特に高級車は頑丈に設計されており、故障も少ないため安全性に優れています。安いというだけであれば軽自動車ですが、マイカーを購入検討する場合にはこのような安全性等も加味してトータル的に検討していく必要があるでしょう。

とはいえ、マイカーを所有するのに、ガソリン代や駐車場代を抜いて、軽自動車でも年間約12万円も維持費がかかるというのは、けっこう大きな出費です。また、購入した車はずっと乗り続けられるわけではなく、大体10年ごとで買い換えていく方が多いので、その度に150〜200万円がかかるとなると、さらに家計を圧迫しかねません。そこで、最近は都市部の人を中心として、マイカーは所有せずレンタカーで済ませるという選択をしている人もいるのです。

図3:車種別の購入時・購入後にかかる費用の比較 ※画像をクリックすると拡大します。

車種別の購入時・購入後にかかる費用の比較

4.マイカーとレンタカーの維持費を比較してみよう

車にかかる費用は乗り方によって大きく変わります。購入する場合は、前述の通り購入時に150〜200万円程度、年間の維持費で年間10〜20万円程度がかかります。さらにここにガソリン代や駐車場代、長距離運転の際は高速代もかかってきますので、月に2〜3回、週末にしか乗らないのなら、実はレンタカーを借りた方がはるかに安上がりになります。

下図にマイカーを購入した場合とレンタカーの場合の費用の比較をまとめています。下図の通り、マイカーとレンタカーでは都市部では約3倍の費用差、地方では約2倍の費用差が出ることがわかります。さらにこの費用差が10年間では約400〜200万円の差ですが、50年間で比較すると約2,000〜1,000万円の差にまでなります。なんとなくマイカーを買ってしまうのではなく、このような維持費のことをしっかりと把握した上で、マイカーを購入すべきか、レンタカーで済ますべきかをよく検討した方が良いということが、これでお分かりいただけると思います。なんとなくで2000万円も払いたくないですよね。

図4:マイカーとレンタカーの費用比較 ※図をクリックすると拡大します。

車種別の購入時・購入後にかかる費用の比較

5.まとめ

今回、車の維持費についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?改めて車の維持費についていろいろ調べて書いてみると、「なんとなく必要そうだから」という理由で車を購入してはいけないなと改めて思いました。今までの時代では「大人になったら車を購入するもんだ」的な発想が根強かったと思いますが、今の20代の変化に現れているように、マイカーの購入というのはマイホームの購入と同等のものだということをしっかり理解した上で、検討していく必要があると感じます。

また、別記事「20代は保険に入るべき?保険の基礎知識【決定版】」でも書いた通り、生命保険等についてもとても似ていると思いました。月額の費用が小さいため錯覚している人が多いようですが、生命保険も一生涯で計算するとマイホームに匹敵するほどの出費になります。

マイカーや生命保険は買って当たり前、入って当たり前の時代ではなくなってきています。これからの時代は、自分のお金は自分で守る「自己防衛の時代」です。車にかかる費用や生命保険にかかる費用についても、どのようなスタイルが自分合うのかを費用対効果も含めて比較して、選択していく必要があるでしょう。この記事がそんな皆さんの参考になれば幸いです。

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