副業の必要経費について徹底調査してまとめました【決定版】

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この前の記事「副業の税金【徹底解説】」で書いた通り、副業をしている人は副業からの収入が多くても少なくても所得の申告をしなくてはいけません。

では申告する所得を算出する際に差し引くことができる必要経費にはどのようなものが認められるのでしょうか?できる限り必要経費は計上して、節税したいですよね。

ということで、この点は一度まとめておいたほうが良いと思いますので、 今回の記事では、副業の必要経費として認められるものを調査しまとめてみたいと思います。この記事が副業をしている方の確定申告等に役立ってくれると嬉しいです。

目次

1.そもそも副業の必要経費とは?

  • 1−1.必要経費とは?
  • 1−2.収入から必要経費を除いたものが所得
  • 1−3.必要経費によっては確定申告が必要ない!?

2.副業で認められる必要経費とは?

  • 2−1.必要経費の勘定科目
  • 2−2.勘定科目別の必要経費に計上できるもの
    • 2−2−1.売上
    • 2−2−2.租税公課
    • 2−2−3.荷造運賃
    • 2−2−4.水道光熱費
    • 2−2−5.旅費交通費
    • 2−2−6.通信費
    • 2−2−7.広告宣伝費
    • 2−2−8.接待交際費
    • 2−2−9.損害保険料
    • 2−2−10.修繕費
    • 2−2−11.消耗品費
    • 2−2−12.減価償却費
    • 2−2−13.福利厚生費
    • 2−2−14.給料賃金
    • 2−2−15.外注工賃
    • 2−2−16.利子割引料
    • 2−2−17.地代家賃
    • 2−2−18.貸倒金
    • 2−2−19.雑費
  • 2−3.必要経費の勘定科目が判断できない場合にどうするか
  • 2−4.必要経費の勘定科目の決め方で重要なこと
  • 2−5.新しく作る勘定科目の例

3.しっかりと副業の必要経費を申請するために

  • 3−1.必要経費の領収書は必ず取っておく
  • 3−2.収入と経費は帳簿をつけ、過去の帳簿も保存しておく
  • 3−3.ポイントで得た収入も収入に加える
  • 3−4.按分率は副業をひとつの「企業」として考える
  • 3−5.経費率を気をつける
  • 3−6.減価償却費の対象にして理解しておく
  • 3−7.分割払いやローンで購入した場合に気をつける
  • 3−8.経費は計画的に使う

4.まとめ

1.そもそも副業の必要経費とは?

そもそものお話として、副業の所得を算出する際に必要経費を差し引くことができるってどういうこと?必要経費って何?という方もいると思いますので、そのあたりを解説していきたいと思います。

1−1.必要経費とは?

必要経費とは、収入を得るために直接的に要した費用(客観的にみて必要な費用)のことをいいます。例えば、イラストレーターを副業として収入を得ている場合には、イラストを作成するためにかかる文房具代等、その副業収入を得るために要した費用のことを必要経費というのです。

必要経費については下記の国税庁のサイトでも解説が載っています。

No.2210やさしい必要経費の知識|所得税|国税庁

1−2.収入から必要経費を除いたものが所得

副業で収入を得ている方は、別記事の「副業の税金【徹底解説】」で書いた通り、収入が多かれ少なかれ「所得」を申告しないといけません。ここで気をつけておきたいのが「収入」と「所得」は違うということです。下記の式の通り「所得」とは簡単にご説明すると「収入」から必要経費を差し引いたものを「所得」と言います。

  • 所得 = 副業による収入 – 必要経費

先程例に挙げたイラストレーターの場合であれば、イラストレーターの副業を通して得た「収入」から、その収入を得るためにかかった文房具代や交通費等の「必要経費」を除いたものが「所得」になります。(副業の所得の大半は「雑所得」という所得に分類されますが、どこかの会社のアルバイトや社員として働く場合には、「給与所得」に分類されるため、その場合には「必要経費」を計上することはできません。※給与所得については必要経費は計上できないものの、収入に対して一定の割合で経費的なものを認める「給与所得控除」というものが存在します。詳細については、別記事の「知らずに損してない?サラリーマン必読の節税対策【決定版】」で触れていますので、合わせて読んでみてください。)

1−3.必要経費によっては確定申告が必要ない!?

別記事「副業の税金【徹底解説】」で書いた通り、副業による所得が20万円を超える場合には、確定申告が必要ですが(給与所得、退職所得の場合は20万円以下でも申告が必要)、これは所得ですので、収入から必要経費を計上して20万円を超えていなければ確定申告は必要なくなります。よって、しっかり必要経費を理解し計上することができれば、確定申告の必要がなくなる人もいるのです。

2.副業で認められる必要経費とは?

さて、では副業で認められる必要経費には、どのようなものがあるのでしょうか?ここでは副業で認められる必要経費についてまとめていきたいと思います。

2−1.必要経費の勘定科目

副業の必要経費を申請するには、副業での所得が20万円以下の場合にはお住まいの都道府県、市区町村の図1のような「住民税の収支内訳書」に、所得が20万円超えの場合には図2の「所得税青色申告決算書」(青色申告の場合)、図3の「収支内訳書」(白色申告の場合)に必要経費を記入して申請する必要があります。

その際に必要経費の内容によって、経費を仕分けする必要があるのですが、その仕分ける項目のことを勘定科目と言います。主な勘定科目は下記になります。

<必要経費の主な勘定科目>

  • 売上
  • 租税公課
  • 荷造運賃
  • 水道光熱費
  • 旅費交通費
  • 通信費
  • 広告宣伝費
  • 接待交際費
  • 損害保険料
  • 修繕費
  • 消耗品費
  • 減価償却費
  • 福利厚生費
  • 給料賃金
  • 外注工賃
  • 利子割引料
  • 地代家賃
  • 貸倒金
  • 雑費

 

図1:住民税の収支内訳書(横浜市の場合)

住民税の収支内訳書(横浜市の場合)

図2:所得税青色申告決算書(青色申告)

所得税青色申告決算書(青色申告)

図3:収支内訳書(白色申告)

収支内訳書(白色申告)

確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等の書類PDFは国税庁の申告書類ダウンロードページからダウンロードできます。(住民税の収支内訳書は都道府県・市区町村のホームページでダウンロードできます。)

2−2.勘定科目別の必要経費に計上できるもの

それでは、実際に勘定科目ごとの必要経費として計上できるもの・できないものをまとめていきたいと思います。

2−2−1.売上

商品販売やサービス提供といった営業活動で利益を得るために使われる費用のこと。売上原価。

  • 経費として計上できるもの:販売商品の仕入れ費用など(1月1日以降に仕入れた商品が12月31日までに完売した場合には「仕入れ金額 = 売上原価」。在庫(売れ残り)がある場合は「仕入れ金額 – 在庫 = 売上原価(棚卸高)」)
  • 経費として計上できないもの:計上できないものを見つけ次第追加

2−2−2.租税公課

税金や公に課せられる費用のこと。必要経費に計上できない税金もあるので注意が必要です。また事業とプライベート両方に関係する税金については、私用分と事業分に按分する必要があります。

  • 経費として計上できるもの:事業用の自動車税・自動車取得税・自動車重量税、印紙税、事業税、事業所税、固定資産税、不動産取得税、都市計画税、ゴルフ場利用税、利子税、登録免許税、課税事業者が納付する消費税など
  • 経費として計上できないもの:家庭用の自動車関連税、所得税、加算税・延滞税、住民税、相続税、贈与税、交通違反等の罰金・反則金、遅延金、過怠税など

2−2−3.荷造運賃

商品の物流や梱包にかかる費用のことを指します。(通信費に仕分けすることも可能です。)

  • 経費として計上できるもの:荷造りに使うガムテープ・箱・ひも・梱包材等の購入費、商品発送時の郵便小包や宅配便、バイク便、航空便などの配送料など
  • 経費として計上できないもの:計上できないものを見つけ次第追加

2−2−4.水道光熱費

その名の通り、水道料金や電気料金、ガス料金を指します。こちらも自宅を事務所としている場合には私用分と事業分に按分する必要があります。(最近では電気代の按分のみ認められるケースが多いようです。)

  • 経費として計上できるもの:事業用の電気料金、水道料金、ガス料金、灯油購入代など
  • 経費として計上できないもの:家庭用の電気料金、水道料金、ガス料金、灯油購入代など

2−2−5.旅費交通費

仕事のために利用した交通費、出張時の宿泊費など、支払った費用になります。

  • 経費として計上できるもの:事業用の交通費(電車・バス・タクシー運賃)、ガソリン代、有料道路の通行料、駐車料金、宿泊代、従業員への出張手当など
  • 経費として計上できるもの:事業主が出張した場合の実費以外の出張手当など

2−2−6.通信費

業務上の通信に使う費用を指します。

  • 経費として計上できるもの:事業用の電話料金、インターネット利用料、プロバイダー料、ドメイン代、レンタルサーバー代、切手代、はがき代、商品発送以外の郵便料金、宅配便やバイク便等の配送料、私書箱使用料など(※備品や消耗品の購入時、商品の仕入れ時に負担する配送料はそれぞれの項目の取得金額に含めます。)
  • 経費として計上できないもの:家庭用の電話料金、郵便料金、宅配便配送料など

※インターネット会員サイトの利用料などは高額になりやすく、通信費として計上すると経費の偏りが出たり、前年度に比べ大幅な必要経費の増加については税務署からのチェックが厳しくなる可能性があるので注意しましょう。

2−2−7.広告宣伝費

商品や会社の広告宣伝をするためにつかった費用を指します。

  • 経費として計上できるもの:名刺、広告料金、求人広告費、試供品・店名入粗品・カタログ・看板・動画等の製作費など(代理店への支払いも含まれます。)  
  • 経費として計上できないもの:計上できないものを見つけ次第追加

2−2−8.接待交際費

営業上必要な接待や交際の際の費用を指します。相手先を特定できる支出であることが条件となります。

  • 経費として計上できるもの:得意先が相手の飲食費、中元・歳暮、慶弔見舞金、ゴルフコンペ等への参加費、パーティー開催費など
  • 経費として計上できないもの:事業と無関係の飲食費、中元・歳暮等の贈答品、慶弔見舞金、個人的に参加したゴルフコンペの参加費など

2−2−9.損害保険料

商品や事務所、機械などの事業用資産にかけた火災保険や自動車保険等の掛け捨て損害保険料の費用を指します。

  • 経費として計上できるもの:商品や店舗等を対象とする損害保険料、事業用の自動車保険料など
  • 経費として計上できないもの事業主自身の生命保険料、損害保険料・自動車保険料のうち、事業で使用していない部分など

※積立型の場合は資産扱いしなければいけない部分(積立保険料に相当する部分)を経費と分けて申告する必要があります。

2−2−10.修繕費

土地や建物、車などの形を持っている固定資産の機能を維持させるための出費や原状回復のための補修の費用を指します。

  • 経費として計上できるもの:店舗・乗用車・機械設備・器具備品等の修理代、建物の移築、事務所退去時の原状回復費用(※用途変更の改装費用、原状回復以上に価値を増加させる加工の費用は資本的支出として減価償却を行う)など
  • 経費として計上できないもの:計上できないものを見つけ次第追加

2−2−11.消耗品費

事務用品等の賞も品の購入費用を指します。(通常、耐用年数1年未満、あるいは取得金額が10万円未満のものが対象となります。)

  • 経費として計上できるもの:パソコン・デジカメ購入費(10万円未満)文房具等の事務用品、パソコン用備品(用紙代、プリンターインク代など)、机・イス・棚等のオフィス家具、等の少額備品など
  • 経費として計上できないもの:計上できないものを見つけ次第追加

※事務用品など特定のものの購入費用が大きくなる場合には「事務用品費」など独立した勘定科目を作ると分かりやすくなります。

※パソコン、モニターなど同時に購入した場合は1組として考えるため、合計して10万円以内に収まる場合に限ります。

2−2−12.減価償却費

10万円以上で取得した資産は耐用年数に応じて減価償却をしていきます。詳細は後程説明します。

  • 経費として計上できるもの:長期にわたって使用する、建物・乗用車・設備機械等の高額な購入資産の当期費用分など
  • 経費として計上できないもの:土地、建設中や稼働停止等で実質上使われていない設備機器など

2−2−13.福利厚生費

従業員がいる場合には、従業員の複利厚生費を必要経費として計上することができます。

  • 経費として計上できるもの:従業員が対象の社会保険料、労働保険料、健康診断費用、慶弔見舞金、社員旅行(4泊5日以内)、忘年会・新年会費用(一次会まで)、制服代、残業食事代、研修会参加費など
  • 経費として計上できないもの:事業主自身の健康診断費用・医療費、残業飲食代・研修会参加費、国民年金・国民健康保険の保険料、事業主+青色専従者(家族従業員)のみの旅行費用、飲食費など

2−2−14.給料賃金

従業員がいる場合には、従業員への給料賃金を必要経費として計上することができます。(アルバイトやパートも含みます。)

  • 経費として計上できるもの:従業員を対象とする給料・賞与・退職金、給料の一部として現物支給した食事代や被服代など(※青色事業専従者給与は専従者給与として処理(青色申告決算書上は「経費」でなく「各種引当金・準備金等」に記載する))
  • 経費として計上でいないもの:事業主の給料、必要な届出をしていない場合の青色事業専従者給与など

2−2−15.外注工賃

外注先への支払いを指します。数日間の派遣など雇用していないものへの支払いは外注工賃になります。

  • 経費として計上できるもの:外部に発注して支払った加工賃など
  • 経費として計上できないもの:計上できないものを見つけ次第追加

2−2−16.利子割引料

事業資金として借り入れをした際に、元金返済以外に支払う利子を経費とすることができます。

  • 経費として計上できるもの:金融機関からの借入利息、住宅ローンの金利、受取手形の割引手数料など
  • 経費として計上できないもの:金融機関からの借入金の元金、住宅ローンの元本など

2−2−17.地代家賃

事務所の家賃等を指します。こちらも自宅を事務所としている場合には私用分と事業分に按分する必要があります。

  • 経費として計上できるもの:事務所・店舗・倉庫を借りたときの家賃・礼金(20万円未満)・管理費・共益費・更新料(20万円未満)、事業用の駐車場代、事業用に土地を借りた場合の地代※仲介手数料・更新手数料は支払手数料として処理など
  • 経費として計上できないもの:敷金、同じ家計で成形を営む親族への家賃支払、持家の場合の自分自身への家賃支払など

※事務所として使用する部分の面積と使用頻度の割合を按分します。

2−2−18.貸倒金

取引先の倒産等で売掛金や貸付金、未収入金などが回収できなくなったときに必要経費として計上できます。

  • 経費として計上できるもの:回収不能になった売掛金・受取手形、貸付金など
  • 経費として計上できないもの:客観的に回収不能とは判断されない売掛金・受取手形、貸付金など

※債務者が支払い能力が無くて回収できないと客観的に判断され、会社更生法や破産法などの法的手続きに入った後などでないと計上できません。

2−2−19.雑費

どの科目にも当てはまらない費用、少額であまり重要ではない費用、頻度の少ない支出等をこの勘定科目で計上することができます。

  • 経費として計上できるもの:その他の費用      
  • 経費として計上できないもの:計上できないものを見つけ次第追加

※この雑費に計上した金額が多い場合には、税務調査が入る可能性が大きいです。

2−3.必要経費の勘定科目が判断できない場合にどうするか

上記にまとめた以外の必要経費でどの勘定科目を用いれば良いか判断が難しい場合には、税務署に相談するか、自分の判断で勘定科目を決めてしまって問題ありません。ただし、その必要経費が「客観的に見て、副業の収入に関わる直接的な費用かどうか」というそもそもの必要経費の基準をクリアしていない場合は問題外です。大事なのは必要経費であると認められることで、用いる勘定科目が多少違っていても大きな問題はありません。

2−4.必要経費の勘定科目の決め方で重要なこと

必要経費の勘定科目の判断が難しい場合に、自分の判断で勘定科目を決めていいと言いましたが、同じ内容なのに毎年勘定科目が違うというのはいけません。よって、自分なりのルールを決めてそのルールに沿って仕分け申告を継続する(途中で勘定科目の仕分け方を変更したりしない)ことが重要になります。

また、基本的には確定申告の際に提出する「所得税青色申告決算書」(青色申告の場合)や、「収支内訳書」(白色申告の場合)に既に記載されている勘定科目を使用することになりますが、足りない勘定科目がある場合には、同時で勘定科目を追加することも可能です。ただし、この勘定科目を追加する場合には、客観的にどんな費用なのかを適正に表す勘定科目名にする必要があります。

以上をまとめると必要経費の勘定科目の決め方で重要なポイントを下記にまとめます。

<必要経費の勘定科目の決め方のポイント>

  • 基本的には既に申告書類に記載のある勘定科目に分ける
  • 自分なりの勘定科目の仕分けルールを決めて、そのルールに沿った仕分けを継続する
  • 足りない勘定科目がある場合には、客観的にどのような費用かを適正に表す勘定科目名で追加する
  • 判断に迷うものは税務署に相談する
  • 計上している必要経費が「客観的に見て、その収入に関わる直接的な費用かどうか」というそもそもの基準をクリアしていることが大前提

2−5.新しく作る勘定科目の例

新しく勘定科目を追加する場合にはどのようなものが追加されるケースが多いのでしょうか?ここでは一例をご紹介したいと思います。

<新しく作る勘定科目の例>

  • 会議費・打ち合わせ費:接待交際費とは別に会議で使用した喫茶大や昼食代
  • 新聞図書費:業務上に必要な情報収集のための費用(新聞、書籍、雑誌、インターネットの有料メールマガジン購読料など)
  • リース料:コピー機、業務上使用する車両のリース料など
  • 研修費;セミナー受講料、テキスト代、通信教育の費用など
  • 支払い手数料:銀行の振込手数料、証明書の交付手数料、仲介手数料など
  • 支払い報酬:税理士、弁護士などの専門家への報酬
  • 車両関係費:ガソリン代や有料道路通行料、車検代、修理費、駐車場代などを旅費交通費と分けてまとめる
  • 諸会費:業界団体、商工会議所、自治会などの会費(※法人がロータリークラブ、ライオンズクラブ等の社交団体に支払う会費は税法上「接待交際費」になります。)

3.しっかりと副業の必要経費を申請するために

計上できる経費が分かってきたら次は、必要経費をしっかりと申請するためにはどうしたら良いのか?準備することはあるのか等が気になると思いますので、副業の必要経費をしっかりと申請するためのポイントを紹介していきたいと思います。副業の必要経費をしっかりと申請するためのポイントは下記の

<必要経費をしっかり申請するためのポイント>

  • 必要経費の領収書は必ず取っておく
  • 収入と経費は帳簿をつけ、過去の帳簿も保存しておく
  • ポイントで得た収入も収入に加える
  • 按分率は副業をひとつの「企業」として考える
  • 経費率を気をつける
  • 減価償却費の対象にして理解しておく
  • 分割払いやローンで購入した場合に気をつける
  • 経費は計画的に使う

3−1.必要経費の領収書は必ず取っておく

必要経費を申請するためには、基本的に領収書が必要になります。よって経費になりうる可能性のある領収書は必ず取っておきましょう。では、領収書やレシートがもらえない経費はどうすればよいのでしょうか?その場合には下記のような対応方法があります。

<領収書やレシートがもらえないものの場合>

  • メモ書き(エクセルへの入力):電車賃、お団子1本のように少額を購入した費用、自動販売機で購入した物等。
  • 銀行口座の入出金明細:経費になる対象の振込を行った場合の振込手数料、銀行口座から引き落とされる光熱費等。
  • クレジットカードの明細:具体的な店名が書かれるので、経費の出費状況を把握できます。
  • 納品書:Amazon、楽天市場で商品購入したときの納品書には、購入日、購入金額、商品名、購入者が記載されているので、領収証が無い場合には納品書を代わりとします。
  • 出金伝票:祝儀や香典、お礼で現金を渡した場合

ただし、経費の証明書として使えるものは下記6点の内容が記載されているもののみですので、注意しましょう。

<経費の証明書として必要な内容>

  • 発行年月日
  • 領収金額
  • 宛名
  • 取引の内容
  • 発行する側の所在地・氏名・連絡先
  • 捺印

※ネットショッピング等でクレジットカード払いした際に、クレジット明細で購入したものが記載されない場合には、購入時の電子メールやWeb画面をプリントアウトして、照明度合いを高めておく必要があります。

3−2.収入と経費は帳簿をつけ、過去の帳簿も保存しておく

副業による所得が20万円を超える人は白色申告または青色申告をしていると思いますので、既に記帳を行い、帳簿保存をしているかと思いますが(青色申告、白色申告をされている方には記帳・帳簿保存の義務があります。)、副業による所得が20万円以下の人も収入と経費は帳簿を付けておいたほうが良いです。これをやっておくと税務署に説明する機会がある場合に非常に助かります。そして、このように帳簿を付けることは「収支を管理する意識がある」として税務署に評価してもらえることがあり、万が一申告漏れがあっても、意図的な申告漏れでないことの証明にもなる場合があります。

帳簿のつけ方の詳細はまた別記事でも書きたいと思いますが、確定申告をされる方はもう既になんらかの会計ソフトを使われているかと思います。副業による所得が20万円以下の方も、ぜひこの機会に会計ソフトを使って勉強してみるのもよいですし、とりあえず下記の簡易的な記帳の仕方でも良いので、帳簿をつけることをおすすめします。

<副業による所得20万円以下の人の簡易的な帳簿のつけ方>

  • 収入については、いつどこからどういう名目での収入があったのかを記録する
  • 経費については、いつ何に関連してお金を使ったかを記録する

3−3.ポイントで得た収入も収入に加える

副業でamazonアソシエイト等のアフィリエイトで得たamazonギフト券のようなものやどこかのネットショッピングサイトで使えるポイントのような現金以外の収入についても収入に加える必要があります。よってこのような現金以外の収入もしっかり記帳しておきましょう。

3−4.按分率は副業をひとつの「企業」として考える

経費として計上できるものをご紹介した際にも少しご説明している通り、経費は「私用」と「事業用」の按分率(あんぶんりつ)で算出します。例えばiPhoneを購入した場合にそれを事業用でも私用でも利用する場合には、その「利用時間の割合」を按分率といい、例えば事業用が50%であれば、iPhoneの値段の50%を経費として計上するということになります。ちなみにこの按分率は税務署に相談しても教えてもらえないため、もしどのように按分するのが正しいのか迷う場合には、税理士に相談するか、信頼できるサイトの情報から按分率を算出しましょう。

そして、そもそも按分の必要があるかどうかを判断するためには、副業をされている方の大半はサラリーマンだと思いますので、副業をひとつの「企業」として考えると判断しやすくなると思います。

3−5.経費率を気をつける

経費率とは1年間で得られた収入の金額の何%が経費になったかという割合のことです。この経費率が、アフィリエイトのようにあまり元手がかからないのに副業にもかかわらず高くなると税務署から目をつけられることになります。必要経費で大事なのは「この金額を使わないと、この副業を行うことができない」という根拠を明確にすることが大事です。アフィリエイターの方々は調査をしていくと大体経費率は40%前後と決めている方が多いようです。

3−6.減価償却費の対象にして理解しておく

まず、減価償却とは?について簡単にご説明したいと思います。減価償却とは「高額で、長期にわたって利用できるもの」を数年に渡って少しずつ経費として計上できる仕組みになります。経費の中で税込10万円以上、または法定耐用年数1年以上のものは減価償却資産として経費計上することになります。そして、取得金額によって下記の表のような計上方法を選ぶことができます。例えば10万円以上〜20万円未満のものは、「減価償却資産」とするか「一括償却資産」とするか「少額減価償却資産の特例」を適用させるかは納税者が自由に選択できます。一括償却資産にした場合は法定耐用年数に関係なく、3年間で経費・損金処理し、固定資産税の対象外になるというメリットもあります。また、少額減価償却資産の特例を適用した場合には、耐用年数にかかわらず一括で経費・損金処理することが可能です。ただし、少額減価償却資産を適用できるのは青色申告者のみになります。

図4:取得価額別の選べる経費の計上方法

取得価額別の選べる経費の計上方法

上記の「一括償却資産」や「少額減価償却資産の特例」の場合を除き、減価償却費の式は下記になります。

  • その年の減価償却費=(購入金額(税込)×按分率)÷耐用年数

耐用年数はものによって異なりますので、下記の国税庁のページ耐用年数表のページを確認しましょう。

国税庁の耐用年数ページ

3−7.分割払いやローンで購入した場合に気をつける

分割払いやローンでものを購入した場合に、支払いが年をまたぐ場合(例えば2回の分割払いで買って、1回目の支払いが前年の12月で、2回目の支払いが翌年の1月の場合)はどのように経費として計上するのでしょうか?その答えは、現実に支払った金額とは関係なく、支払うことになった金額をすべて計上することになります。つまりまだ支払っていない金額でも、必要経費に入れることになります。また、分割払いやローンの利子については、「利子割引料」の勘定科目に仕分けることになります。

3−8.経費は計画的に使う

前述の通り、経費率が高くなると税務署から目をつけられやすくなります。経費率を上げすぎないようにというかそもそも経費を使いすぎないように、年のはじめに経費の計画を立てて、計画に沿って経費を支出すると、経費を使いすぎるということはなくなります。

経費を計画的に使うには、まず年のはじめに年間収入の金額を想定します。そして年間の経費の上限を自分の理想の経費率を決めた上で算出します(自分が行っている副業によりますが、アフィリエイト広告等の経費があまりかからないと想定される副業であれば、経費率は40%以下としておいたほうが良いでしょう。)。例えば副業による年間の収入が100万円で、理想の経費率が40%の場合には、40万円が経費の上限になります。そして、その経費の上限が把握できたら、毎年既に想定される経費をその経費上限から差し引き、その差し引いた金額内でその他の経費を使っていくという方針を取れば、経費を使いすぎるということはなくなるでしょう。

4.まとめ

副業の経費について徹底調査し、まとめてみましたがいかがでしたでしょうか?サラリーマンの方は、副業したり独立したりをしない限りこのような経費の計算や確定申告の必要がありませんので、なかなかいきなり理解するのは難しいかと思いますが、分かってくればそこまで難しい話ではありません。

そして、副業でやっと得た収入をなるべく減らしたくないという思いが強くなり、なるべく経費を計上して節税をしようという気持ちが出てくるのは誰でもあると思いますが、いきすぎた経費の計上をして脱税をしてしまわないように気をつけましょう。前述の通り、経費の計上で重要なのはその必要経費が「客観的に見て、副業の収入に関わる直接的な費用かどうか」というクリアを満たすことです。本当の必要経費のみ計上するようにしましょう。

今回は副業の経費についてまとめましたが、また別記事にて、青色申告の方法や帳簿のつけ方については詳細をご紹介したいと思います。今回の記事が副業の確定申告をされる方のお役に立てば嬉しいです。

 

<参考文献>

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